清算価格は、損切りの代わりにならない

清算価格はエントリー価格と倍率から計算で決まる値段で、自分で選んだ損切りの場所ではない。損切りを先に決め、清算をその外に置く順番と、距離の測り方。

10倍のレバレッジでロング(値上がりで利益が出るポジション)に入る。注文画面には清算価格が出ていて、今の価格から約10%下にある。「ここまでは耐えられる」と考え、損切りの注文は置かずにおく。数日後、価格がその値段に届く。ポジションは取引所に閉じられ、入れていた証拠金はほとんど残らない。

レバレッジは、預けたお金の何倍の大きさのポジションを持つかの倍率だ。そのために預けるお金を証拠金、そこまで来ると取引所にポジションを閉じられる値段を清算価格という。ここでは、暗号通貨の取引所で分離マージンを使っている前提で書く。損失を、そのポジションに入れた証拠金だけで受け止める方式で、口座の残りには手が付かない。ブートキャンプ第1章で使う方式だ。

清算は、証拠金が尽きる手前で取引所が強制的に閉じる仕組み

レバレッジをかけると、証拠金より大きいポジションを持てる。その代わり、価格が逆へ動いた分の損失は証拠金から引かれていく。証拠金が尽きる手前まで来ると、取引所はそれ以上の損失が出ないように、ポジションを強制的に決済する。これが清算だ。

清算までの値幅は、だいたい倍率の逆数(1÷倍率)になる。10倍なら価格が約10%、20倍なら約5%逆へ動いたところだ。手数料などを含まないおおよその値で、実際の清算は少し手前で起きる。正確な値段は注文画面に出る。

清算価格は、チャートを見て選んだ値段ではない。倍率を決めた時点で、計算で決まる。損切りは、チャートの上で「ここまで来たら想定が外れた」と言える値段に置くもので、清算価格がそこと重なる理由はない。しかも清算されると、失うのはそのポジションに入れた証拠金のほぼ全部だ。清算時に別の手数料を引く取引所もある。

損切りを先に決め、清算はそのずっと外に置く

決める順番は3段だ。①損切りを、想定が外れたと言える値段に置く。②数量を、リスク額(損切りになったときに失う金額)÷損切りまでの値幅で決める。③倍率は最後に決める。

数量が同じなら、倍率を変えても、損切りで失う額は変わらない。変わるのは、入れておく証拠金の額と、清算までの距離だけだ。

倍率まで決めたら、清算までの距離が、損切りまでの距離の3倍以上あるかを見る。3倍は、手数料や、取引所が清算の判定に使う価格と画面の価格のずれを吸収するために、ブートキャンプ第1章が置いている下限だ。損切りまでが値幅で4%、倍率が10倍なら、清算までは約10%で、2.5倍しかない。3倍に届かなければ、倍率を下げて清算を遠ざける。この順番と3倍の下限は、[早見表「レバレッジと清算」(プロプラン)](/sheets/leverage)にもある。

清算価格は、損切りを置いたあとで、その外に十分な距離があるかを確かめるための数字として使う。


※ この記事は情報提供および学習を目的としたもので、投資助言・勧誘ではありません。取引の判断はご自身の責任でお願いします。

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