ストップリミットの損切りは、価格に飛び越えられると残る
損切りをストップリミットで置くと、急な動きで価格に飛び越えられたとき、約定しないままポジションが残る。2つの注文の違いと、今の注文の確かめ方。
寝る前に、ロング(値上がりで利益が出るポジション)の損切りをストップリミットで置いた。100に届いたら、99.9の指値で決済する設定だ。夜中に急な下げが来て、価格は101から97まで一気に動いた(数字は例)。指定した参照価格が100を通過して99.9の指値が出たが、そのときにはもう価格は99.9より下にあり、その値段で受けてくれる相手がいない。注文は約定しないまま残った。朝に気づいたとき、価格は損切りのつもりの値段より、さらに下にある。ポジションは、まだ持ったままだ。
指値は値段を指定する注文、約定は売買が成立することをいう。
ストップリミットは、値段に届いてから指値を出す注文
値段に届いたら出る注文には、2つの種類がある。どちらも、決めた値段に価格が届くまでは何も出ていない。違うのは、届いた瞬間に何が出るかだ。
ストップリミットは、届いた瞬間に指値を出す。指定より不利な値段では約定しない。値段を守る代わりに、約定は保証されない。冒頭の夜のように価格が指値を飛び越えると、注文は出たまま、価格が戻ってくるのを待つことになる。
もう1つのストップマーケットは、届いた瞬間に成行を出す。成行は、値段を指定せずにその場で約定させる注文だ。値段は保証されないので、急な動きでは決めた値段より不利なところで約定する。指値より執行を優先するが、流動性不足や取引所の価格保護などで全量が約定しない場合もある。発動後は残ポジションを確認する。
損切りでは、価格指定より決済の実行を優先する
損切りの役目は、想定が崩れたときにポジションを閉じることだ。全量が約定すればポジションは閉じるが、発動価格での決済や予定損失内の収まりは保証されない。約定しなければ、損がどこまで広がるかは決まらない。ブートキャンプ第1章が損切りをストップマーケットで置くのは、このためだ。
厄介なのは、ストップリミットでも普段は約定することだ。ゆっくり動く相場なら、指値はそのまま約定する。効かないと分かるのは、急な動きが来たときになる。
注文の画面は、取引所によって形が違う。ストップマーケットとストップリミットが、別のボタンになっている画面がある。一方で、「条件注文」のような入口が1つだけあり、その先で、届いたあと成行で出すか指値で出すかを選ぶ画面もある。日本の株やFXの画面では、この入口が「逆指値」という名前で出てくる。名前が何であっても、確かめるのは「届いたら成行で出るのか、指値で出るのか」の1点だ。損切りなら成行を選ぶ。
入る・利確する・損切りする、それぞれの場面で使う注文は、[早見表「注文とアラート」(プロプラン)](/sheets/orders)で確かめられる。
いま置いている損切りの注文は、急な動きが来る前に、一度開いて中身を見ておく。
※ この記事は情報提供および学習を目的としたもので、投資助言・勧誘ではありません。取引の判断はご自身の責任でお願いします。
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