少額のときだけ、決めたとおりに動けるのは、なぜか
少額のときは決めたとおりに動けたのに、金額を上げると同じ手が通らない。入れ替わっているのは手法ではなく手順だという見方と、上げてよい金額を自分で確かめる手順。
少額でやっていたときは、決めたとおりに動けていた。待つと決めた値段まで待てたし、考えが外れたと分かった場所で切れた。記録を見返しても、事前のメモと実際の行動がほぼ一致している。金額を上げたとたん、同じ手が通らなくなる。チャートは前と同じ形をしているのに、自分の動きだけが変わる。
ここで疑うべきは手法ではない。値段の付き方は、こちらがどれだけ持っているかを知らない。変わったのは自分の側で、実際にやっている手順のほうが、いつのまにか別物に入れ替わっている。
同じ値幅でも、耐えられる時間が変わる
損切りを置いた場所までの距離は、金額を上げても変わらない。変わるのは、そこへ向かう途中で画面に出る数字だ。含み損(持ったままで、まだ確定していないマイナス)の額は、持っている量に比例して大きくなる。同じ一時間が、同じ長さには感じられない。
すると、値段が損切りに届く前に、こちらの限界が先に来る。予定より手前で閉じる。あるいは損切りを遠くへずらして、耐えられる形に作り替える。どちらも、少額のときに実行していた手順ではない。同じ手法を、違う手順で回している。
金額は、入る値段や損切りの位置とは別のつまみに見える。実際には、そこまで待てるかどうかを先に決めている。少額のときにできていたのは、手法が効いたからではなく、耐える場面が来なかったからかもしれない。そこを先に確かめる。
上げるのは金額ではなく、同じ手順を出せた範囲
やることは三つ。
まず、少額のうちから、入る値段・考えが外れたと判断する値段・出る値段を、張る前に文字で残す。頭の中にあるだけのものは、後から書き換わっても気づけない。
次に、金額を上げた回で、残した文字と実際にやったことを一つずつ突き合わせる。勝ち負けは見ない。違っていたところだけを書く。ずらした損切り、早めた利確、待てなかった値段。そこが、金額に負けた場所だ。
最後に、違いが出た金額では、まだ上げない。文字どおりに出せていた金額へ戻し、その金額のまま、同じ突き合わせを何度か重ねる。
次に上げるかどうかは、増えたか減ったかではなく、残した文字どおりに動けたかで決める。
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