上位足を見ない日に、何が起きているか
上位足を飛ばした日に減るのは情報ではなく、縮尺の感覚。チャートが値幅を画面いっぱいに伸ばす仕組みと、執行足に降りる前に三行だけ書き出す手順。
朝、時間が無い。移動中にスマホを開いて、15分足だけ見る。下ヒゲが並んでいて、直近の高値を抜けそうに見える。悪くない形だ。日足は開かない。開かなくても、だいたい頭に入っている——ことになっている。
上位足を飛ばした日に起きるのは、情報が減ることではない。執行足が、上位足の役を勝手に引き受けることだ。15分足の高値がその日の「レジスタンス」に昇格し、30本前の安値が「サポート」になる。日足で見れば、どちらも一本の実体の中にある。
目盛りは毎回、画面いっぱいに伸びる
そう見えてしまう理由は、道具の側にある。チャートは自動で縦軸を合わせる。どの時間軸を開いても、表示範囲の値幅は画面の高さいっぱいに引き伸ばされる。つまり目に映る「大きさ」は、値幅ではなく縮尺で決まる。5分足の小さな揺れも、週足の大きな下落も、画面の上では同じ高さを持つ。
だから執行足だけを見た日は、方向を間違えるより先に、大きさを間違える。今日の揺れが大事件に見え、そのつもりで入る。ターゲットも執行足の縮尺で決まるので、方向が合っていても取り分は小さい。「合っていたのに取れなかった」の多くは、読みの精度ではなく縮尺の問題だ。
自分がどの縮尺にいるかは、一つ質問すれば分かる。いま見ている値動きは、日足の直近の値幅のどれくらいか。三分の一なのか、二十分の一なのか。答えが出ないなら、その日はまだ大きさを測る道具を持たずに画面を見ている。
降りる順番を固定する
対策は、見る時間を増やすことではない。順番を固定することだ。執行足を開く前に、月・週・日を通して、その日使う数値だけ書き出す(ブートキャンプ2-2・2-5)。帯の上限と下限、直近の高安、今週のオープン。三行で足りる。書き出してから執行足に降りると、執行足の形は「その数値に対して今どこか」という情報に変わる。
逆順に見た日は、執行足の形に合う上位足の根拠を後から探しにいくことになる。探せば見つかる。上位足は、探しにいったときだけはいつでも味方をしてくれる。
執行足が教えてくれるのは形だけだ。大きさは、上から測るしかない。
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※ この記事は情報提供および学習を目的としたもので、投資助言・勧誘ではありません。取引の判断はご自身の責任でお願いします。
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