エントリーより先に、無効化ラインを言葉にする
損切りの値段を先に探すと、無効化はいつのまにか「耐えられる幅」になる。エントリーの前に一文で書くための条件と、書けなかったときに何を選ぶか。
直近安値の少し下に、損切りを置いてみる。遠い。その幅だと数量が小さくなりすぎる。少し内側へ上げてみる。これなら耐えられる。決定。動いたのは線だけで、チャートのほうは何も変わっていない。
このとき決まったのは、シナリオが壊れる場所ではない。こちらが払える金額だ。順番が逆になった瞬間に、無効化は相場の性質から離れて、こちらの都合になる。
無効化は場所ではなく、文である
価格には真偽がない。ひとつの数字は、それ自体では正しくも間違ってもいない。判定できるのは文だけだ。
「4時間足がこの安値を終値で下回れば、この見方は違う」——これなら真偽が決まる。事情を知らない誰かがチャートだけを見て、正しいか間違っているかを答えられる。それが条件の最低要件だ。「下がったら」「思ったより弱かったら」では答えられない。条件の形をした気分でしかない。
そして文は、入る場所より先に書ける。もともと興味を持った理由から、自動的に出てくるからだ。レンジ上限を実体で上抜けて、そこが支えに変わったことが理由なら、支えに変わっていない状態——終値でレンジの中へ戻る——が、そのまま無効化になる。理由と無効化は同じ構造の裏表で、別々に探すものではない。
入れ替えるのは順番だけ
まず文を書く。次に、その文が真になる価格を探す。そこが注文を置く場所で(ブートキャンプ8-2)、エントリーからその価格までの距離は、選ぶものではなく与えられるものになる。数量はその距離から決まる(ブートキャンプ8-3)。口座10,000ドルでリスク2%なら許容は200ドル。距離が倍になれば数量は半分になる。距離が広すぎて数量が小さくなるなら、そのトレードは無効化から遠い場所で入ろうとしている。距離が邪魔をしているのではなく、位置を教えている。
文が書けない場面もある。何が起きたら間違いなのかを言葉にできないなら、そこには間違えるものがない。それはブートキャンプ12-7で扱う。
先に書いておく効用は、もう一つある。価格がそこへ近づいたとき、交渉が始まらない。数字はいくらでも動かせるが、一度書いた文は動かせない。動かしたなら、それは判断が変わったのではなく、文を書き替えたのだと分かる。
入る理由は説明できるのに、間違いの形を説明できない。それはまだトレードではない。順番を入れ替えれば、二つは同時に決まる。
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※ この記事は情報提供および学習を目的としたもので、投資助言・勧誘ではありません。取引の判断はご自身の責任でお願いします。
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